🥺は、大きく潤んだ目、持ち上がった眉、小さくすぼめた口の顔です。2018年のUnicode 11.0で追加された比較的新しい絵文字ですが、あっという間に広まりました。英語圏では子犬のような目という意味で「puppy-dog eyes」の表情と言われます。本当に悲しいときというより、「ねえ、お願い」「感動してうるっときた」「ひとりだけ仲間はずれ?」といった、やわらかい訴えかけに使うことが多い絵文字です。
こう使う
- お願い:「一回だけ見逃して🥺」
- さびしさ:「わたしだけ置いていったの…?🥺」
- 感動:「ここまでしてくれるなんて🥺」
- 照れながら誘う:「いっしょに行ってくれる?🥺」
- かわいさにうるうる:「子猫の動画見て泣きそう🥺」
涙の強さで並べると、😢(泣き顔)は本当に悲しい状態、😭(号泣)は涙があふれた状態、🥹(涙をこらえる顔)は感動で胸がいっぱいのときです。🥺はその手前で、「涙が出そうだけどかわいくお願いする」位置にあります。照れるときは👉🥺👈のように人差し指を突き合わせた絵文字と組み合わせることもあります。
日本・韓国・英語圏の違い
日本では、2019〜2020年ごろに若い女性のあいだで流行した「ぴえん」という言葉の象徴として🥺が使われました。ぴえんは泣き声をまねた言葉で、悲しさ、困りごと、がっかりを軽く表し、「ぴえん系」というファッションの呼び名まで生まれました。ブームのピークは過ぎましたが、「ぴえん🥺」は今も通じます。「お願い🥺」「ごめんね🥺」のように、仲のいい相手に使う場面が中心です。
韓国では、恋人や親しい友だちとのあいだの「あまえ」「すねる」「さびしい」を表す絵文字としてよく使われます。「안 돼요?🥺」「서운해🥺」のように語尾を落としてあまえるニュアンスで、職場やかたい場では子どもっぽく映りがちです。
英語圏では、TwitterやTikTokで育った絵文字で、「pls🥺」「can we get pizza🥺」のように、本気のお願いと冗談が半分ずつの口調に使われます。「uwu」のような赤ちゃん言葉風の書き方と組み合わせられ、皮肉っぽく使うこともあります。「I’m so proud of you🥺」のような感動の表現にも普通に使います。
誤解されやすい点
- 本当に深刻な悩みを伝えるときに使うと、軽く見えて深刻さが伝わりません。つらいことは言葉で書いてください。
- 上司や取引先に使うと、幼稚に見えたり、圧をかけているように読まれたりします。お願いの絵文字なら🙏のほうが無難です。
- 大人がいつも使うと「泣き言ばかり」の印象を持たれることがあります。あまえなのか不満なのか、文脈も添えて伝えましょう。
- 🥹と区別せずに使う人も多いですが、🥹は感動、🥺は訴えかけのほうが強めです。
プラットフォームによるデザインの違い
どのプラットフォームも、大きく潤んだ目と上がった眉を描く点は同じで、違いは目のハイライトの大きさ、眉と口の角度です。Appleは目のハイライトが大きくはっきりしていて、いちばんかわいらしく訴える印象です。Google(Noto)はもう少し単純な描き方です。MicrosoftのFluentとSamsungも大きくは似ていますが、涙のうるみ具合や口角の下がり方で、「あまえ」と「本当の悲しみ」のあいだの印象が少しずつ変わります。